
最近noteの人気をよく耳にするっす。WordPressと比べてどうなんすか?



運用する上での大きな違いを紹介していくぞ!
昨今は独自のオウンドメディアとは別でX(旧Twitter)と同じようにnoteアカウントを作成し、距離感の近い記事を作ったりと、1つのプラットフォームとしても注目されているnote。
そこで今回は定番のWordPressとnoteとの比較と3つの違いを解説していきます。
ブログ&オウンドメディア運営での比較
早速WordPressとnoteを記事(コンテンツ)として投稿し、運営していく際での比較をまとめてみました。
項目 | WordPress(独自ドメイン環境) | note |
---|---|---|
PVの集客力 | SEOやSNSからの流入が中心。プラットフォームからの自動流入なし。PV獲得には努力が必要。 | note内のプラットフォーム流入あり。 タグやランキングで露出しやすい。初心者でもPVが得られる可能性あり。 |
ドメイン | 自分の独自ドメイン使用。ドメインの評価(ドメインパワー)を蓄積でき、長期的な資産になる。 | noteのサブドメイン(note.com/ユーザー名)。独自ドメインは不可。 → ドメインパワーの蓄積や移管は不可。 |
SEO評価 | 独自ドメインなので、SEO効果を自分のサイトに蓄積できる。中長期的な検索流入に強い。 | note.comのドメインが強いため、短期的には上位表示されやすい傾向あり。 ただし、note内検索との競合も。 |
デザインや構造 | 完全にカスタマイズ可能。ユーザー体験や回遊性向上が可能。 | デザインの自由度はほぼなし。noteの既定レイアウトのみ。 |
収益導線 | 広告・アフィリエイトなど収益手段が多様。noteに比べて柔軟だが、導線設計が必要。 | note内で記事販売が簡単。読者もnoteユーザーが多く、購入へのハードルが低い。 |
拡張性 | 高い。プラグインやテーマで自由に機能拡張可能。 | 低い。機能はnoteが提供するものに限定。 |
メンテナンス | サーバー・WordPress・プラグインなどの管理が必要。 | 運営にかかる手間が少ない。note側が保守・更新。 |
データの所有権 | 自分のサーバー・ドメインなので、完全に自己所有。自由度と責任が高い。 | note側に依存。サービス終了や凍結のリスクあり。 |
共通点は「文章を届ける」という点のみなぐらいには、違いがありますね。
注目すべき観点
PV(ページビュー)に関して
- noteの強みは、note内の回遊やフォロワー、ランキングなどで自然な流入が見込める点。特に初心者や集客導線が整っていない人には優しい。
- WordPressは0スタートなので、SNSやSEO設計が重要。長期的に育てる覚悟が必要だが、その分、自分のサイトとしての価値が高くなる。
ドメインの資産性
- noteはサブドメインのため、自分の資産にはならない。noteをやめた瞬間に流入も消える。
- WordPressは独自ドメイン運用が基本。長期的に評価が蓄積し、ドメインそのものが資産になる。将来的な展開(事業化、売却、ブランド化)にも有利。
手軽さと自由度の観点から
noteは「手軽さ」に特化したサービスで、会員登録後すぐに記事を投稿でき、特別な設定や準備も不要です。デザインも既定のテンプレートが用意されているため、技術的な知識がなくても、誰でも同じように使える点が大きな魅力です。また、noteのプラットフォーム内での露出や回遊が期待できるため、初心者でも一定の読者に届きやすい環境が整っています。
一方、WordPressは「自由度」が非常に高く、テーマやプラグインを使えばレイアウトから機能まで自在にカスタマイズできます。独自ドメインの使用も前提となるため、自分だけのブランドや資産としてサイトを構築することが可能です。ただし、初期設定やメンテナンス、セキュリティ対策など、運営にはある程度の知識と手間が求められます。
noteは「すぐに書いて届けたい人」向け、WordPressは「長期的に構築したい人」向けという位置づけになります。どちらを選ぶかは、自分の発信スタイルや目的に応じて判断することが重要です。
収益化の手段の違い
ブログやオウンドメディアを始める際に、目的として収益化を立てる方もいらっしゃると思います。
WordPressとnoteでは収益化の方法が大きく異なります。
- アフィリエイト
- アドセンス広告
- EC(オンラインショップ)
- 外部サービスと連携したサブスクなど
- 有料記事販売
- 有料マガジン
- メンバーシップ
- Amazonアフィリエイト
WordPressであれば、幅広い手法でマネタイズすることが可能です。それこそ1つのドメインでブログとしてもECサイトとしても運用することが可能です。
軌道にさえ乗ってしまえば、ドメインパワーなどを活用して収益の柱を作ることができます。
ひと昔よりもアドセンスで稼ぐということのハードルは高くなっています。ですが、一方noteの収益の柱としては、有料記事とメンバーシップ、Amazonアフィリエイトになります。
SEO対策と拡散性の違い
SEO対策(検索エンジン最適化)の面では、noteとWordPressには明確な違いがあります。


noteは「note.com」という強力なドメイン配下で運用されるため、投稿直後でも一定のSEO評価が得られやすい傾向があります。特に競合の少ないキーワードであれば、初心者でも検索上位に表示される可能性があります。ただし、noteはサブドメイン運用であるため、検索評価が自分の資産にはなりにくいという欠点があります。また、過去記事の構造的整理や内部リンクなど、細かなSEO対策の自由度は限られています。


一方、WordPressは独自ドメインでの運用が基本となるため、SEO評価を直接自分のドメインに蓄積できます。記事構造の設計、メタ情報の最適化、URLの管理、内部リンク戦略など、細かくチューニングできる点は大きな強みです。SEO対策を中長期で積み重ねることで、検索からの安定したアクセスを見込むことができます。
拡散性に関しては、noteがやや有利です。note内に読者コミュニティやランキング、ハッシュタグ文化が存在し、プラットフォーム内での自然流入が期待できます。さらに、note自体がSNSとの親和性が高く、X(旧Twitter)やFacebookとの共有ボタンも標準で備わっており、気軽に拡散されやすい構造です。
WordPressはプラットフォーム的な拡散力がないため、自力でSNS運用や被リンク獲得を行う必要があります。その分、読者の滞在時間やサイト回遊、コンバージョンまでを意識した設計ができるため、ブランディングやマーケティング戦略の自由度は高くなります。
2025年時点での個人的な感想としては、noteはプラットフォームという一面を持っているのでnote内でのSEOが特に意識されています。note内のいいね(ハートマーク)が付きやすく、評価を伸ばしやすいなどSNSとの親和性が高いというステータスがあります。
ですが、noteで「年末年始の休業」などのお知らせを投稿するには向いていませんし、信用度という面でも難しいと判断される可能性があります。この点からも企業の発信媒体としてメインとするには難しいと思います。
企業の場合は、方向性とゴール設計を決めてから分業制で運用していくのがベストではないかと考えています。
番外編:併用戦略でWordPressとnoteでブランディング
ここまでは「どちらか1つを運営していくのであれば」という観点で解説してきました。しかし、中には既にWordPressサイトを所持していて、noteを並行して運営していきたいという人がいると思います。



ここの運営者も同じ考えだぞ。
一般的な方法としては、
- 雑記などジャンルを気にしない裏側などメインサイトとは方向性を変化させる
- 有料記事に特化させた運営
- noteからWordPressサイトへの誘導を念頭においたバズを狙った記事運営
などが挙げられます。


私の場合は、3に近い方法を取り入れています。note↔︎WordPressの双方性を意識した運営をしています。OWNBLOGでは、クライアント様や初心者の方の参考になるような記事を公開していますが、noteではWeb制作者やフロントエンジニアが現場レベルで活用する内容を有料記事で販売する方式を採用しています。
まとめ:WordPressとnote運用での3つの違い
noteは「すぐに書いて届けたい人」向け、WordPressは「長期的に構築したい人」向けという結論が1番しっくりきます。
どちらも強みがありますので、明確な力関係はないと思います。せっかく頑張って育ててきたWordPressサイトをnoteに完全移行と踏ん切りをつけてしまうのは勿体ないです。
私のクライアント様の中には、「軽い気持ちで書けるnoteの運用を始めたところ、ライティング能力が身に付き、WordPressサイト(商品レビューや広報など)での記事作成も捗るようになった」という相乗効果があったというお話を聞いたことがあるぐらいです。
- 自由の高いWordPressと手軽さ抜群note
- ブランディング目的か収益目的でも異なる
- 共通点は「文章を届ける」という点のみ
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